横浜FCと横浜FCと横浜FCとあと横浜FCなんかに関して書いたり書かなかったりします。ほかの事を書くこともあります。
by naminos
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虚構だったと判明した記憶のストーリー7
金縛りにあったまま動けない俺をとろんとした目でじっと見つめる彼女が50cmの距離にいるのに、俺はその僅かな隙間を詰めることができずにいた。
俺の脳は心拍に加速されて異常な速さで思考を始めていたが、キスとセックスの妄想とコンドームがないという結論が堂々巡りになるだけでまさに金縛り状態だった。

しかし会話だけは進む。
「年上とか気にする?」
「むしろ年上のほうがいいかも」
「そうなんだ」
「むしろそっちが年下でもいいのかって」
「今日まで年下だって思ってなかったもん」
「俺も最初は高校生だと思ってたけど」
「好きになったらさー」
「ええ」
「歳は関係ないねー。今実感した」
「俺も・・・」

金縛りになってる男はこのタイミングでも何もできない。
たぶんここで手を握るなり、顔を近づけるなりすればそれでいいのだけど、当時の俺にそんな呼吸など判ろうはずもなく、ただただ心拍が上がるに任せていた。

「飲もう飲もう」
彼女はキッチンへ行きビールをさらに持ってきた。
帰りたくない俺に断る理由があろうはずもなく、注がれるままに杯を進めた。
「乾杯~」
「今度は何に?」
「んー。相思相愛にとか」
「キャー。乾杯」
言ってて顔が赤くなったのは酒のせいだけじゃなかっただろうな。

その後僕たちは好きな映画の話とか好きな音楽の話とか好きな食べ物の話とか好きな小説の話とか好きなマンガの話とかを、深夜になるまで好きな相手とした。

俺はハッピーだった。彼女もたぶん。

会話が途切れたとき、俺と彼女はキスをした。長い長いキスだった。

つづきはまたいつか
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by naminos | 2005-04-01 22:27 | 思い出
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