横浜FCと横浜FCと横浜FCとあと横浜FCなんかに関して書いたり書かなかったりします。ほかの事を書くこともあります。
by naminos
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虚構だったと判明した記憶のストーリー 2
それから1ヶ月ほどはシフトが合うこともなくシフト表で名前を見るだけの日々が続いていた。その頃の俺は同じ高校にひそかに好きな女がいたのであまり他の女性を意識することはなかったのだが、その人だけは妙に気になるようになっていた。恋といえば恋かもしれないが、相手は大学生だし、俺などは相手にするわけもなく、バイト以外に接点もなく、そもそも名前と顔しかしらない相手なのだから、恋に含めていいのかどうか微妙なところだった。ただ、気にはなっていた。俺はバイトできる日が限られていたので、彼女の方が俺のシフトに飛び込んで来てくれでもしない限りは会う事もないはずだった。

夕方学校帰りにバイト先に寄ってシフト入れて明細もらって晩飯はどうしようかな今日もここで買って帰るかなと迷いながらマンガの棚をなんとなく見てたら、
「波野くーん」
大学生さんが背中を叩いた。俺はたぶん満面の笑みを浮かべながら
「ぉおー。どうしたんですか」
「シフト入れに来たよ。来月は波野くんと同じ日にしちゃった」
「え・・・?」
「遅刻したら代わってもらえるから」
「勘弁してくださいよー」
大学生さんはうそうそこないだはありがとねとケラケラと笑った。

バスは間に合ったかなどと話ながら俺が弁当の前で選び始めると、
「家で食べるの?」
「ええ、まあ。自炊めんどくさくて」
「波野くん高校生じゃなかったっけ?」
「家遠いんで下宿してんですよ」
「じゃあさ、ウチ来る?」
「ええ!?」
「昨日カレー作ったんだけど食べきれないからよかったら」
「遠慮しませんよ!」
「サラダ買って行こうか」
「押守!よろしくお願いします」
「波野くん体育会系?」
「陸上部幽霊部員です」
大学生さんはケラケラ笑うと、サラダとポカリをかごに入れてレジに行った。
俺は終始ニヤけながら彼女を見ていたが、視界の脇にコンドームが目に入りドキッとしてしまった。そんな美味しい話はねえよ、と自己否定して数時間後におとづれるだろう寂しい時間に備えた。

つづく可能性はちょっとある。
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by naminos | 2005-04-01 15:04 | 思い出
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