横浜FCと横浜FCと横浜FCとあと横浜FCなんかに関して書いたり書かなかったりします。ほかの事を書くこともあります。
by naminos
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十三日間日本一周 drive11 3rd day 有明フェリー
長崎に早々に見切りをつけ、一路島原街道でフェリーの出る多比良港へ向かう。
約1時間ほどで到着するとナビに表示されていたので、あまり慌てないで済んだ。

国道沿いを走る限りは、全国どこでも大差ないように思う。街と街を街道が繋ぎ、市街地が込む場合はバイパスで迂回させたり近道をさせたりする。郊外には大型の商業施設が並び、街から離れるにつれ店舗が減り、住宅もそれらを追うように減っていく。入れ替わりに田園風景が現れる。田園風景も薄れてくると森林や山岳が目立つようになり、道路も険しくなる。峠から下るときはその逆だ。パターンは決まっている。
全国どこでも見たような看板が並び、どこでもマクドナルドがありコンビニがある。あまり聞かない地方のDIYショップでも、並んでいる商品にあまり違いはない。そんなもんだ。
長崎から国見までの国道を走りながらそんなことを思っていた。その時の俺の目では、まだそんなことしか見えていなかったのだ。旅に出て3日目。まだ俺は俺のままだったし、見る風景も今までと同じ様にしか見えていなかった。山陰から九州まで来て、最初こそ街並の微妙な違いに驚かされ期待しこそしたものの、旅に慣れてくるうちに街の規模は違いこそすれ、その構成部品についてはどこも変わらないのではないかと思い始めていた。実際、国道沿いや市街地はその通りで、全国展開のチェーン店などを見ている限りは、それがどこへ行っても同じで当たり前なのである。
俺はこの時はまだ知らなかったのだ。知らなかったから見えなかったのだ。見えないから気付かなかったのだ。見えているものの脇にすごいものが転がっているということに。

見えないながらも諫早湾という看板を見ると、ああ、ここがムツゴロウで干拓での諫早湾なのかと感慨深いものがあった。教科書や図鑑で見たようなものの間近に来たと思うと、なかなかわくわくしてくるものだ。が、時間がないのでクルマは走り続ける。
天気がいいのでドライブは最高だ。諫早の海は美しく、春の光に満ちていた。見慣れない風景なので眠気もない。エンジンは好調だし、ガソリンはたっぷりだし、道はすいてきたし最高だ。
このクルマにはナビのほかにもう一つ素晴らしいものが付いている。それはMP3対応のカーステである。どう素晴らしいかというと、CD-Rのmp3ファイルが直接再生できるのである。そのために俺は出掛けに手持ちの曲を片っ端から焼いて持ってきていた。
やっぱドライブには音楽なのである。天気はサイコークルマはサイコー。聞いてる曲はメガレンジャー。あらら。いつの間にか特撮ソングのフォルダになっていたようだ。懐メロのフォルダに変えてみた。海援隊なんかをわざとらしく聞きながら車は島原半島へ入っていったのだった。

クルマは多比良港のある国見へ。国見といえばサッカーの名門国見高校。連中はこんな田舎で研鑽を重ねていたのかと驚く。信州の田舎で「どうせ田舎だから勝てないのだ」などとひねくれていた青春時代の自分が恥かしくなる。これからは「雪が多くて冬場練習できなかったから」という言い訳に変えよう。


b0060919_4591870.jpg国見あたりまで来るとなにやら見覚えのある山が目に入ってくる。雲仙普賢岳だ。しかも、近い。地図で見るより実際に見える山の方が圧倒的にでかくて、近い。あの大火砕流を放った日本有数の活火山が目と鼻の先なのである。しかも普通に人が暮らしている地域である。ニュースのイメージではもっと人里離れたところだと思っていたのだが、実際には裏山?というほどに近い。ちょっと大げさだが、印象はそのぐらいである。自然てのは人間の都合など考えないで好き放題なんだなあと当たり前の事を強く再認識したのだった。

多比良港には丁度いい時間に到着できた。フェリーも待っている。切符を買い、乗船者の並んでいる車列の後ろにつける。乗船準備のアナウンスが流れると、それまで車外で写真を撮っていたカップルが戻ってきた。こちらを見て何か言っている。どうかしたのかなと思っていたらそのまま自分たちの車に乗り込んだ。はて?と思って前の車を見ていると、ナンバーが俺の出発したところのものだということに気付いた。これか!ていうか偶然すぎ。長崎ナンバーと熊本ナンバーに混じって、まったく関係のないエリアのナンバーが並んでいるのだ。連れでもないのに。乗船してから彼らと仲良くなってその後旅を・・・などと言うことはまったくなく、船内でも会うことはなかった。そんなもんです。


同郷でありながら楽しげなカップルとは別に、俺は一人でクルマをフェリーに乗り入れクルマを降りた。上部デッキにあがるとわりと乗客が多い。普通車1台のフェリー運賃は2200円だ。搭乗者1名分は料金に含まれている。熊本側の長洲港到着まで45分。休憩にちょうどいい。

b0060919_503377.jpg甲板で普賢岳と多比良の町を眺めているとカモメがびっしりと欄干に止まっていた。面白いので1枚取った。前の方ではおっさんがエサを撒いていた。出発してから実家にまったく連絡をしていなかったので電話してみる。お袋が出て、今島原だと告げると移動の早さに驚いていた。
船が出港したあと船内を回るとうどんの自動販売機があったので食す。200円也。腹がふくれたので長椅子で昼寝をする。ぽかぽかしてゆらゆらして実に気持ちがよかった。
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目が覚めるとちょうど長洲へ入港するところだった。慌ててクルマに戻りスタンバイをしておく。フェリーはスムーズに接岸し、時間通りに僕たち(名も知らぬ同郷のカップルを含む)は熊本の地を踏んだのだった。

つづく
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by naminos | 2004-12-10 13:30 | 連載
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